「古典落語」 講談社文庫 (興津要/編)

講談社文庫の「古典落語」上・下・続・続々・続々々・大尾の6冊を読みました。

有名な落語を網羅している感じで知っている話も多くて面白かったです。

でも、やっぱり落語は演じているのを聞くのが一番なんだと思います。文字にはできない身振り手振りが入りますし、結構アレンジも多いと思います。

シェイクスピアも本で読むとあまり面白く無かったけど舞台で見ると凄く面白かったから、鑑賞すべき場所は大事なのだと思います。

日本文化をよむ 岩波文庫 新赤1675

5つのキーワード

著者: 藤田正勝
出版元: 岩波書店
発行年月: 2017/08/22
ページ数: 202
NDC: 121.4

西行の無から親鸞、長明、兼好、世阿弥を経て芭蕉のわびまで日本文化の背景の思想を探っています。

日本の「無」の思想は、道教の無と仏教の空を源流としており、両者は微妙に違うと思うのですが、過去の知識人が無常感を悲観的な見方から肯定的・積極的な立場へ変えていく流れがよくわかります。

最後に西田哲学に言及して現代日本の排他的・独善的な思想に警鐘を鳴らしています。

哀愁の町に霧が降るのだ

新潮文庫

著者: 椎名誠
出版社: 新潮社
出版年月: 1991/10/25
頁数: 上巻372頁 下巻362頁

海辺で白いワンピースの少女と出会う作者の妄想から始まるこのエッセイは、この本の製作秘話から暴力にまみれた高校時代の思い出、そして薄汚れた下宿で友人たちの生活をごちゃまぜに描いています。

楽しく平穏な若者たちの疑似家族は、「とうちゃん」が去り、作者が就職するに及んで徐々に崩壊していきます。

ハチャメチャな描写の裏に作者の孤独感を垣間見ることができます。

知的生産の技術

岩波新書 青722

著者: 梅棹忠夫
出版社: 岩波書店
発行年月: 1969/07/21
ページ数: 218
NDC: 002

大阪万博跡地に国立民族学博物館(干し首が怖かった)を設立された梅棹忠夫さんの名著です。

情報化時代において文書を京大カード(B6判のカード)などに蓄積し、自由に並べ替えることで新しい発想を導き出そうとしています。

カードの利用や日本語のカナ化などはコンピュータが行き届いた現代では時代遅れの感がありますが、根底となる情報の規格化と再編成は今でも十分通用すると思います。

読書術

同時代ライブラリー 139

著者: 加藤周一
発行所: 岩波書店
1993/02/15第1刷発行
1993/04/01第4刷発行
ISBN: 4-00-260139-0
定価: 850円(本体825円)
160x110mm P.220

川西市立中央図書館/所蔵

文芸評論家の著者によるの読書法の古典です。カッパ・ブックス(光文社)から出版されたものを岩波書店の同時代ライブラリーに再録されました。

初心者にも解りやすく、ゆっくり精読する方法から最小限の読書で効率よく知識を得る方法までケースバイケースで各種の読書法を紹介しています。

理解できない本や興味の無い本は読まなくても良い(興味があれば嫌でも理解する)という考えがとても斬新でした。

本を読む本

講談社学術文庫

著者: M.J.アドラー C.V.ドーレン
訳者: 外山滋比古 槇未知子
発行所: 講談社
1997/10/10第1刷発行
ISBN:4-06-159299-8
定価: 760円(+税)
148x104mm P.272

川西市立中央図書館/所蔵

読書法の古典です。段階を分けて書籍の要約の理解から精読まで達することを目指しています。

少しずつ読んだので内容を把握しきれませんでした。機会があればもう一度読むつもりです。