日本文化をよむ 岩波文庫 新赤1675

5つのキーワード

著者: 藤田正勝
出版元: 岩波書店
発行年月: 2017/08/22
ページ数: 202
NDC: 121.4

西行の無から親鸞、長明、兼好、世阿弥を経て芭蕉のわびまで日本文化の背景の思想を探っています。

日本の「無」の思想は、道教の無と仏教の空を源流としており、両者は微妙に違うと思うのですが、過去の知識人が無常感を悲観的な見方から肯定的・積極的な立場へ変えていく流れがよくわかります。

最後に西田哲学に言及して現代日本の排他的・独善的な思想に警鐘を鳴らしています。